2022年6月5日日曜日

6月3日(金)3年面浮立学習会 Ⅰ ~惠雲先生から学ぶ

 3年生は、この日の2、3時間目に、木彫師の小森惠雲先生(杉調)をお招きして、「面浮立」の学習会を行いました。子ども達は、惠雲先生から「面浮立」についてたくさんのことを学びました。そして、地元の伝統文化を大切に守ってほしいという惠雲先生の思いを知りました。


 今回の学習会を迎えるに当たって、子ども達から惠雲先生へ、面浮立について、たくさんの質問が事前に送られていました。惠雲先生には、これらの質問に答えるような形で話をしてもらうことにしました。
 まず、面浮立が、長崎県の諫早から県境を越えて太良町、鹿島へと伝わってきたことが説明されました。惠雲先生の話に合わせながら、松林先生が電子黒板を使って地図でわかりやすく示します。
 浮立面には、オスの面とメスの面があり、口を閉じているのがオスの面、口を開けているのがメスの面であることを知りました。神社の狛犬も同じであると知って、子ども達から「へェ~」と驚きの声が上がりました。
 浮立面についている髪の毛を、シャグマ(赤熊毛)といい、丈夫なヤクの毛で作られていることを知りました。子ども達から、また歓声が上がります。見るからに、カッコいいですね。
 みんなで、シャグマをかぶってみました。「こんな感じかな~」「カッコいいよー!」子ども達は、シャグマに直接触れることで、多くのことを学んでいました。
 惠雲先生の話が終わり、質問タイムです。子ども達の手が一斉に上がります!
 浮立面の形も、七浦の音成を境にして、音成系と母ヶ浦系と大きく違うことがわかりました。ちなみに、上古枝の浮立面は、母ヶ浦系であることを知りました。
 子ども達から、浮立面を作る時の道具について質問がありました。惠雲先生がご自分の道具を子ども達に見せながら、それぞれの道具に対して、どのような使途があるのかを、具体的に説明していただきました。
 次に、浮立面はどのようにして、作られるのか、浮立面の工程について説明がありました。子ども達も興味深く、惠雲先生の話を聞いていました。
 昔は、全て手彫りで浮立面を作っていたため、浮立面の種類も様々で、その土地土地で少しずつ形や大きさ、鬼の表情などが違っていることを、子ども達は知りました。
 学習会が終わり、また、子ども達が惠雲先生の所に集まってきます。子ども達は、浮立面に直に触れたりして、重さや肌触り、鬼の表情などを確かめたりしました。好奇心旺盛で、まだまだ知りたいことがいっぱいある子ども達でした。