2022年10月15日土曜日

10月14日(金)3年面浮立学習会 Ⅱ ~加田先生から学ぶ

 3年生は、この日の2、3時間目、鹿島市教育委員会生涯学習課の加田隆志先生をお招きして、第2弾「面浮立」学習会を行いました。3年生は、総合的な学習の時間を使って、「面浮立」の学習を一年かけて取り組んでいます。

 この日の学習会のテーマは、「昔の日本人の『鬼』に対する考え方を理解し、『面浮立』に込められた人々の願いについて考えよう!」です。子ども達は、加田先生から「鬼」と「面浮立」の関係について学び、昔の日本人の考え方や「面浮立」に込めた昔の人々の思いを知りました。


 電子黒板に、人気アニメ「鬼滅の刃」の画像が映し出されました。子ども達の目が一気に釘付けとなります。「鬼滅の刃に登場する『鬼』について考えてみよう!みんなは『鬼』に対してどんなイメージを持っているかな?」子ども達から様々な意見が出されます。「人間の敵」「怖い」「人を食う」等々。
 「鬼は全部悪者かな~?人間の敵かな~?」次に映し出された画面は「鬼滅の刃」に登場するキャラクター「禰豆子」です。「禰豆子の他にも人間の味方をしてくれる鬼がいるよね~」子ども達も大きく頷きます。
 昔の日本人の「鬼」についての考え方を学びました。例えば、「疫鬼」(えきき)という鬼。この鬼は、伝染病を引き起こす鬼です。昔の日本人は、伝染病の原因がわからず、伝染病を鬼のしわざにしていました。
 例えば、山の中で、人が襲われたり、殺されたり、食べられたりした。現代だったら、野生動物(オオカミ、ヒグマ等)に襲われたかも?と考えますが、昔は「鬼」が山の中に住んでいると考えられていました。
 「夏や秋によくある災害は何だと思う?」子ども達は「台風ー!」と答えます。昔の人は、台風による被害も「鬼」が引き起こしたと考えていました。その鬼の名は「風神」(ふうじん)と言います。
 他にも様々な鬼が登場しました。子ども達も、加田先生の話にどんどん引き込まれていきます。加田先生が見せる鬼の画面を食い入るように見る子ども達の姿が印象的ですね。
 「日本には、昔から、鬼を退治する行事があります。何だと思う?」子ども達から一斉に「節分ー!」と答えが返ってきます。
 また、節句に食べる食べ物は、実は鬼の体だった!ということも知りました。例えば、「紅白餅」は鬼の骨と身であり、「よもぎ餅」は鬼の皮であり、「ちまき」は鬼のひげだそうです。昔の人は、鬼の体の一部を自分の身体の中に取り込み、鬼の力を身につけようと考えたのですね。
 加田先生の話をしっかりとメモする子ども達。学習が深まっていますね~。
 いよいよ「面浮立」の話です。子ども達は、加田先生の話から、昔の人が、悪くて強い「鬼」を人間の味方にするために作った「お芝居」であることを知りました。鬼は敵にしたら最悪!でも、人間の味方にしたら最強! だったら、鬼を人間の味方にしちゃおう!それが「面浮立」です。
 子ども達は、「面浮立」が、悪い鬼が神様と戦って負けて、神様の家来になって、人々を災いから守ってくれるようになる行事であることを知りました。そして、「面浮立」には、「一年間、災いがなく安心して暮らせるように、そして災害がなく、お米がたくさんとれてほしい」という人々の願いが込められていることを知りました。
 加田先生の話が終わり、質問タイムです!子ども達から一斉に手が上がります。
 子ども達からは「鹿島の面浮立は何年にできたか?」「面浮立の名前の由来は?」等々、たくさんの質問が出され、加田先生からはその一つ一つの質問に丁寧に答えていただきました。子ども達の理解も大いに深まったようです。