4年生は、この日の5、6時間目に、佐賀県県民協働課と視覚障がい者支援部「てんとうむし」の皆さんの協力を得て、視覚障がい者の山下さんご夫婦(鹿島市在住)との交流体験を行いました。鹿島市は、平成8年から市内全ての小中学校を実践校に指定し、福祉教育の推進に取り組んでいます。本校では、佐賀県県民協働課の協力の下、UD(ユニバーサルデザイン)講座を計5回企画し、障がい者の方との交流を中心に体験活動に取り組むことにしています。
はじめに、県民協働課の担当の方から、UDの考えや佐賀県のUDの取組について話をしていただき、UD社会に対する基本的な知識や考えを学びました。 |
次に、視覚障がい者支援部「てんとうむし」の職員の方から、「目の不自由な方のくらしを学ぼう!」という題で、視覚障がい者の方の実態やサポートの仕方などについて話をしていただきました。 |
話は、クイズ形式で進んでいきました。「Q1視覚障がいのある人は、生まれつきに障がいがある人が多い?」等々。子ども達は、クイズに参加しながらどんどん話に引き込まれていきます。 |
子ども達は、視覚障がい者の大部分が弱視であることを知りました。そして、視覚障がい者の方が、全国で31万人もいると知って驚いていました。 |
子ども達は、視覚障がい者の方が、実際にはどのように見えているのかについても、視覚障がい種別の画像を通して理解を深めました。 |
「視覚障がい者の方が、どのようにして暮らしているのか?」子ども達は、視覚以外の感覚(聴覚、嗅覚、味覚、皮膚感覚)をフルに活用して暮らしていることを知りました。 |
そこで、実際に体験してみました。みんな目をつぶって、自分の筆箱の中から、一番お気に入りの鉛筆を取り出します。視覚以外の感覚を使って取り出すことができるかな? |
5時間目が終わり、休み時間となりました。教室の後ろには、視覚障がい者用のUDグッズがたくさん並べてあります。これらのUDグッズに、みんな興味津々です。手に取ってみて、どのようなUDが施されているか、確認し合っていました。 |
また、山下さんご夫婦のところへ行って、いろいろと質問している子ども達もいます。休み時間なのに、子ども達の興味は尽きません。素直で人懐っこい子ども達です。 |
6時間目になりました。自分達の身の回りにも、視覚障がい者のためのUDがたくさんあることを教えてもらいました。歩道に設置されている点字ブロック、TVリモコンのスイッチボタン、洗濯機の点字表示等々。教えてもらうたびに、何度もうなずく子ども達です。 |
また、視覚障がい者の方のことを考えて、点字ブロックの上や近くに物を置かないようにしてほしい、と話がありました。子ども達も「ハイ!」と元気よく答えていました。 |
「てんとうむし」の職員の方の話が終わり、山下さんご夫婦との交流となりました。まずは、お札(紙幣)当てがありました。目が見えないのに、山下さんは、千円札、五千円札、一万円札を手で触ってみて、見事に的中させました。子ども達から、驚きの歓声が上がりました! |
視覚障がい者の方のリード(誘導)の仕方も学びました。12月13日(月)第2回UD講座では、実際に子ども達が、山下さんをリードして学校を案内する体験を計画しています。みんな、身を乗り出しながら、リードの仕方を見ていました。 |
最後に、山下さんご夫婦への質問タイムです。一斉に手が上がります。「テレビは見ているのか?」「いつから見えなくなったのか?」「どんなことが楽しいか?」等々。子どもならではの素朴の質問がたくさん出ていました。 |
第1回目のUD講座が終わり、子ども達が、山下さんご夫婦を校長室までリードしました。今日は、子ども達にとって、学ぶことが多い体験学習となりました。 |