2022年8月30日火曜日

8月30日(火)5年「田島勝爾」学習会①

 本日5年生は、2、3時間目に、鹿島市教育委員会学芸員の高橋研一さんをお招きし、鹿島にみかん栽培を広め、その発展に尽力した「田島勝爾(たじまかつじ)」さんを学ぶ学習会を行いました。この学習会は、本年度5年生の総合的な学習「古枝の恵み」学習会の一環として企画実施したものです。


 まず、子ども達は、高橋さんに、これまで「古枝の恵み」学習会(みかん編)で学んできたことについて報告しました。‟古枝はみかん作りに向いている!”という予想を立て、ミカン農家の小池さんを招いて話を聞いたり、小池さんのみかん畑を実際に見学したりしてわかったことなどを発表しました。
 そして、古枝で初めてみかんを栽培し、鹿島にみかん作りを広めた「田島勝爾」さんのことを小池さんに教えてもらい、「田島勝爾」さんのことを詳しく知りたいと思ったことなどを、高橋さんに伝えました。
 子ども達の発表が終わり、いよいよ「田島勝爾」さんについての学習会です。「田島勝爾」さんってどんな人なのかな~、子ども達も興味津々です。
 「田島勝爾」さんって、このような人です。写真が提示されました。穏やかで優しそうな感じの人ですね。74歳の時の写真だそうです。
 高橋さんから、田島さんが初めてみかん畑を造られた場所(久保山地区西谷)について説明がありました。古枝の航空写真を見ながらの説明に、子ども達も大きく頷いていました。
 真上から見た久保山地区西谷の航空写真です。高橋さんが指をさしている場所が田島勝爾さんが初めて開墾して造ったみかん畑です。
 これが、田島勝爾さんのみかん畑です。現在、鶴田英則さん(久保山在住)が、田島勝爾さんのみかん畑を大事に引き継いで、今もみかんを作っておられます。鶴田さんは、米作り体験学習で、子ども達がお世話になっている方です。子ども達は、自分達もよく知っている鶴田さんの名前が出てきたので驚いていました。
 子ども達は、明治時代の鹿島の偉人として有名な「田澤義鋪」が、田島勝爾さんの信念と実践を高く評価していたということを知り、大変驚いていました。子ども達は、4年生の時に「田澤義鋪」について学習しています。
 昭和40年、田島勝爾さんの石像が立てられます。田島勝爾さんは、みかん栽培で大成功をおさめますが、それを自分だけの利益とせず、みんなが豊かになるようにと、苦労して磨き上げたみかんの栽培技術を惜しみなく、みんなに伝えていきます。これにより、鹿島やその周辺でみかん栽培が発展していくことになります。
 田島勝爾さんの石像は、道路拡張により、田島勝爾さんがみかん栽培を始めた久保山の地に移転され、現在に至っています。
 最後に、高橋さんから、田澤義鋪が高く評価した「田島精神」について話がありました。「大志」「努力」「忍耐」「反省」田島勝爾さんの直筆の書で示された4つの言葉は、田島精神を表しています。
 また、田島勝爾さんは「和以貴」という書を残しています。田島勝爾さんは、お互いを思いやって仲良くすること、そして誠意を尽くすこと、人と人とのつながりを大切にすることを大切にしていました。子ども達が、これからの社会を生き抜いていく上で身に付けなければならない、とても大切な人間力ですね。
 最後に、高橋さんから今日の学習のまとめがありました。子ども達は、田島勝爾さんが、みかん作りを通して、‟地域の絆を作る、地域を経済的に豊かにするだけでなく、人の心も豊かにする”ことに力を尽くしていたことを深く学びました。
 高橋さんの話が終わり、振り返りタイムです。子ども達から、今日の学習の感想が発表されました。子ども達が、今日の学習を通して「田島精神」をしっかりと学んでいたことがよくわかりました。
 学習会が終わり、田島勝爾さんの直筆の書「敬天人愛」を真ん中に、みんなで記念写真です!ハイ、チーズ!今日は、素晴らしい学習会となりました!V(ブイ)

 5年生の「田島勝爾」学習会は、まだまだ続きます。次は、田島勝爾さんのお孫さんになられる中村和典さん(久保山在住)を学校へお招きして、田島勝爾さんの人となりを深く学びます。